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第七回 北欧神話とラグナロク
7.ラグナロク
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神族と巨人族。その因縁はオーディンがユミルを殺し巨人族を壊滅させたことに始まる。
一度は壊滅させられた彼らだが、特有の繁殖力で次第に数を増やし神々への再戦を誓う。

 一方の神々はそんなこと露知らずヴァン神国と戦い、そして和解に時間を掛け、その間にも神と巨人というある意味禁忌の子であるロキとその子供に手を焼く日々を送る。ついにはその子供たちは神々に破れ恨むようになる。

 そして神々もお告げによってラグナロクという戦いが訪れることを知り、ヴァルキリーと共に人間たちの選別を始める。
 いつ起こるともわからないその日は確実に近づいてはいたが、予兆はまだない。

 そして事件は起こった。

神々に愛されていたバルドルというオーディンの息子。彼の母フリッグはその息子のために、世界中の生物・無生物に彼を傷つけないように約束をさせる。しかしヤドリギだけは若すぎてその契約から逃れた。

傷つかないバルドルを祝うため、神々は彼に様々なものを投げつけるという娯楽をしていた矢先。いまだ捕まらないロキがヤドリギのことを知り、ヤドリギより作ったミスティルティンを、バルドルの兄弟である盲目のヘズにこれを投げさせた。

神々に愛されたバルドルはこの日命を落とした。
ロキは裁きを受けることとなった。

神々とロキ。双方の憎しみが頂点に達したとき。それが始まり。
フェンリルの息子であるスコールとハティが太陽と月を食べることによって―――

光は完全に失われラグナロクが幕を開ける

神ヘイムダルはギャラルホルンを鳴らしその始まりを告げる。
この日封印はすべて開放され、捕らえられていたロキとその三兄妹(フェンリル、ヨルムンガント、ヘル)が開放された。

神々に再戦を誓った巨人族とロキが手を組み、滅ぼさんとアースガルドに攻め入る。
ムスペルヘイムの巨人スルトも立ち上がり炎の剣によって世界を焼く。
オーディンはフェンリルに立ち向かうがフェンリルに飲まれ命を落とす。敵討ちと息子のヴィーダルがフェンリルを討つ。
同じくオーディンの息子であるトールはロキの息子であるヨルムンガントと戦う。ミョルニルを殴りつけて倒すが、毒をくらい相打ちとなる。
テュールはヘルの番犬であるガルムと戦い。打ち勝つがガルムの死に際に喉を噛まれ相打ち。
そして始まりの笛を鳴らしたヘイムダルはロキと戦いやはり相打ち。
ヴァン神国の人質であったフレイヤの兄のフレイは炎の剣のスルトと戦うが、武器を持っていなかったために返り討ちとなる。


そしてスルトの炎が九つの世界を焼き尽くし、世界は海中に没する。
すべての命は巻き込まれ、すべての命が消えた。

しかし―――
ホッドミーミルの森だけが焼け残り、そこで炎からのがれたリーヴとリーヴスラシルという二人の人間が新しい世界で暮らしていく。






そして時は流れ―――
人間はその数を増やし世界の主族となった
それと同時に過去の傷跡は人々の記憶から薄れて行った
彼らは過去の過ちを忘れ、己の欲望を満たすために自らの文明を発展させていった
そしてある日
その平和のバランスが崩れる異常気象がミッドガルド大陸の所々で現れ始めた
人間界と神界、魔界を隔離する魔壁から響いて来る轟音、凶暴化する野生動物、
頻繁に起こる地震と津波。そして、いつの頃からか広まっていった魔物たちの噂
平和の気運が崩れて行く中、この世界の平和を支えているという
”ユミルの爪角”の噂が少しずつ冒険者たちを中心に広がって行く

だが、人々はその本質を忘れ、それぞれの利益のため、
その正体と富を求めて冒険へと旅出っていった‥‥

過去の記憶を忘れて‥‥



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by mill_wayn | 2005-11-30 22:00 | 北欧神話
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