Anniversary Special Story ~White Snow Bells~
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というイベントをやるみたいです。
去年みたいな「怪盗アニバーサリー」みたいのないのかなと思ってたのですが
ちゃんとGMが動くイベントがあるみたいですね。
あと変なガンガチャとか昨日のパッチとかーいろいろあるみたいですが。

公式に第一話がアップされています。(画像つき)
まとめると
ルティエで襲撃イベントってことです
【プロローグ】

薄暗い部屋にひとりの男がいました。
その男は部屋の中心にある台座の前に立ち、薄笑いを浮かべ独り言をはじめました。

「へへっ……これくらいちょろいぜぇ」

そう言うと目の前にあるぼんやりと紫色に光る石を手に取り、黒装束の腰にある皮袋にしまいました。

すると……

「おい!貴様!そこで何をしている!!」

「うぉっ!流石に気づくのがはぇぇな……とっととずらかるか」

警備兵の声に反応して、男がいる廊下の反対側から次々と他の兵が駆けつけてきました。
身の危険を感じた男は走り出し、それを見た警備兵たちは男を追いかけはじめました。

逃げる男の皮袋から薄っすらと漏れる紫色の光。
それを目にした警備兵の一人が焦りの声を上げました。

「その光は……まさか!おい!待たんかっ!!ええいっ射て!」

警備兵の掛け声と共に無数の矢が、男へ向かって放たれました。

そして……

「ぐわっ!!」

男に命中したと思われる声が廊下に響き渡り、パリィーンという何かが割れる音がしました。
そして軽快だった逃走する足音が消えてしまいました。

「……どうやら命中したようだな」

そう言うと警備兵の一人がゆっくりと、
声がした方へ近づいて行きます。

しかし……

男の姿は無く、男が脱出したと思われるガラスの
割れた窓から漏れる月光が、
煌々と地面を照らし出していました。

男は闇へと逃げ切ったのです。

【第一話】

ここは一年中雪が降り積もる街ルティエ。

この街に聖職者の姉妹が住んでいました。

才能と知恵にたけ、誰からも尊敬を受ける姉。
『ピアリィ・エアハルト』

奇跡を起こす才能が皆無。
得意なことは雪道で転ぶこと。
『シィルティーナ・エアハルト』

二人は街中でも噂になる程の仲の良い姉妹です。
ですが、別の意味でも二人はとても有名な姉妹なのでした。

姉は才色兼備で様々な力を使いこなし、プリーストとしては一目置かれる存在です。
それとは対照的に、妹のシィルティーナはどんなに祈ろうとも奇跡の力が具現化しません。
雪道ではすぐ転ぶといった、まさにドジで有名な子でした。

ドサッ!!

「あいたた……いたいよぉ……」

シィルティーナは思い切り何もないところで転んでしまいました。

涙目になりながらも立ち上がり、のんきに歩いているサスカッチの方へと近づいて行きます。

歩きながらシィルティーナはほんの少しだけ、昔の話を思い出しました。

妹のシィルティーナは悩んでいました。
いつも転んだ時に自分へヒールを詠唱しようとしても、
物凄い詠唱速度で姉が妹へヒールをかけてしまいます。
そんな姉はいつも、

「シィルティーナ大丈夫?手繋いで歩こうか?」

そんな風に妹を気遣っています。
そんな状況が幼い頃から続いています。

妹のシィルティーナは姉に感謝していました。
しかし同時に、
『私は姉の足を引っ張っているだけなのではないか』と、『本当は姉も私以外の友達と遊んだりしたいのに、
私がドジなばっかりに心配で連れ添ってくれているのではないか』と、いつも不安に思っていました。

ふと我に返り……

「そろそろ一人前になって、お姉ちゃんに気を遣わせないようにしないと!」

そう思ったシィルティーナは、姉には内緒で毎日欠かさず修行をしていました。
今日も街の外に出て、サスカッチ相手にホーリーライトの練習をしていたのでした。

「……よし!!いくぞぉ~……ホーリーライト!!」

そこにはサスカッチに手をかざし、呆然と立ち尽くすシィルティーナの姿があります。
いつもと変わらず静かなルティエフィールドには、
ザッザッとサスカッチが歩く音がかすかに聞こえるだけです。

“詠唱に失敗しました。”

「うぅ……ホーリーライト!ホーリーライト!!……ふぇっ」

何度も何度も詠唱しますが奇跡の力は発動しません。

「うぅ……なんでできないの……ホーリーライトって叫んでいるはずなのに……」

「お姉ちゃんはマグヌスエキュマ?なんとかも使えるのに……」

そんなシィルティーナを馬鹿にするように

「フゴッフ、フゴフゴ、フゴッフ」

サスカッチもまるで笑っているような声を上げ、
未熟なアコライトの前で鼻をほじる始末。

「うぅ……こいつめぇ!」

シィルティーナはそんなサスカッチの態度が許せず、
地面にあった雪を両手ですくい上げ、
ギュッギュッと丸くしてからサスカッチに投げつけました。
しかし、投げた雪球はサスカッチには当たらず、
見当違いの方向へと飛んでいってしまいました。

「フーゴフゴフゴフゴッ」

サスカッチは大声をあげて、シィルティーナとは反対方向に振り返り、
ゆっくりと雪の霧の中を歩きだしました。

「なんで……なんでなのっ!」

シィルティーナは泣きじゃくりながらそう叫びました。
とっさに雪を掴み、サスカッチに向かって一心不乱に何度も投げ続けますが、
球にもなっていない雪は風と共にまた地面へと戻っていくのでした。

「……もう今日は帰ろう、お姉ちゃんにまた心配をかけちゃうし……」

ルティエに帰ろうと思ったその時でした。

「ぅ……ぅぅ……」

雪球が飛んでいった方向からうなり声が聞こえました。
ゆっくりと近づいて行くと……。
誰かが倒れていて、かなり雪を被っていました。
しかも、良く見るとその人は大怪我をしています。

「うわっ!……おね……」

目の前の状況を見て混乱してしまい、
ついつい姉を呼ぼうとしましたが、今は姉がいないことを思い出しました。
ここは私がやらなくちゃ!と言いながらヒールを詠唱し始めました。

「ヒール!」

シィルティーナ渾身のヒールでしたが、その思いまでも神は見捨てたのか、
案の定発動せず途方に暮れてしまいました。

「って、落ち込んでいる場合じゃない!」

自らに突っ込みを入れ、気を取り直しました。
シィルティーナは倒れている人に声をかけましたが反応はありません。
少し悩みましたが、まずその身に掛かっている雪を払い落としました。

綺麗に払い終わるとその中からは一人の男が顔を出しました。
うぅ……と唸っています。とても苦しそうです。
再び大きな声で男の体を揺り動かしながら、

「おじさん起きて!このままじゃ死んじゃうよ!」

すると男はゆっくりと目を開きました。

「うぅ……な、なんだてめぇは!」

瞬間的に男はバックステップでシィルティーナとの間をあけました。
さっきまで雪の中で苦しそうに唸っていた人間の反応とは思えない動きです。
そんな状況を見たシィルティーナは驚きを隠せません。

男は怪我をしている脇をかばいながらもシィルティーナを睨み、視線を外しません。
きょとんとしていたシィルティーナですが、
ハッと我に返り男に声をかけました。

「あの……おじさん……」

男はまだ態度を変えようとはしません。
再び声をかけようとすると腰にある皮袋から何かを取り出しました。

「あっ……それはもしかしてハエの羽!」

その言葉を聞くと男は一瞬ニヤっとし、ハエの羽を使ってそのまま何処かへと飛び去って行きました。
そして、男が飛び去ったと同時に、紫色の光がキラキラ光りながらドサッと音を立てて雪の中に落ちました。

「あれ……何か落ちたみたい」

シィルティーナは光の方へと足を運びました。
ふと下を見ると雪に埋もれた紫色に輝く
石が落ちていたのです。

「おじさんの落し物かな……?」

ゆっくりと小さな両手で石を拾いあげました。
良く見ると不気味な闇が石の中で渦巻いていました。

「……このまま置いてくのも怖いから、お姉ちゃんに見せてみよう」

そう思い、シィルティーナは石を自分のポーチにしまいこみました。
しかしその石がポーチに入ると同時に、薄っすらと紫に光ったことを
シィルティーナは気づいていませんでした。

姉に見せるためにルティエへ戻ったシィルティーナは、
街の入り口付近で、身体に感じる振動と共に地面が揺れるのを感じました。

「えっ……なに!?」

歩いてきた方向を振り返ると物凄い雪煙をあげながら、
ペコペコに騎乗している騎士達がドドドドドッと走ってきて、
シィルティーナの近くまで来ると、止まれー!!という大きな声と共に、
集団はその場に停止しました。

「おい、そこの娘。怪我をしている怪しい男を見なかったか?」

ペコペコの騎士達の中で一番豪華な鎧を身に着けている男が、険しい表情で話しかけてきました。

「あ、はい……さっき見ました」

「おお、やはりこちらに逃げてきていたか!」

逃げてという言葉に少し戸惑いを感じましたが、そこは押し殺して、さっき起こったことを説明しようとした矢先に、

「礼を言うぞ!皆の者この近辺を探せ!」

そう言い残すとペコペコに乗った騎士達たちは、
ドドドドドッと別の方向へと雪煙をあげながら去って行きました。

「それで……さっき変な石を拾ったのです……ってあれ」

ポーチから拾った紫色の石を取り出し見せようとしたのですが、
あまりにもシィルティーナの反応が遅いため、
騎士達はもうとっくに目の前から消えていました。

「はぁ……本当にダメな子……早く帰ろう」

ふと、手に持っている石をゆっくり見つめて、
石の中に渦巻いている、紫と黒とが入り混じった色に身震いしました。

「良く見るとこの石ってとても不吉な感じがする……怖いな」

ポーチに紫の石をしまうと、再びさっきより少しだけ強い光を放ちました。
ですが、やはりシィルティーナはそれに気づいていません。
シィルティーナはため息を交えながら、ルティエへと歩き出しました。

「ふぅ……やっと着いた。お姉ちゃんきっと心配しているだろうな。
もしかしたら怒られるかも……」

そうつぶやきながらトボトボと歩き、丁度自宅に差し掛かった時、
突然持っているポーチが急激に輝きだしました。
その反応に驚いてポーチを開け、ゆっくり石を取り出すと、
1匹のポリンがぬぅっとその中から飛び出してきました。

「わっ!ポリンだ」

ぷよぷよとしたその体を震わせながら、
ポリンは怯えた目でシィルティーナを見つめています。

「うわぁ~カワイイな。あれ、震えているみたい……
あっ、ひょっとして寒いのかな?
ポリンはルティエなんかにいないし、
この近辺にいるのはマーリンだもんね。」

ゆっくりとポリンに近づきますが逃げずにブルブルと体を震わせていました。
シィルティーナは優しい笑顔を浮かべながら、ポリンをそっと抱き抱えました。

「……どう?少しは暖かいかな?でもどうして、この石からポリンが飛び出してきたのだろう」

シィルティーナは不思議そうな顔で石を見つめました。石には自分の顔がぼんやり映りこんでいたので、
目を近づけてみたり、口を大きくあけてみたりして遊び出しました。

「ポリンが出てきたということは、ひょっとして他のモンスターも出てきたりするのかな?」

「よーし……でも出し方がわからないな。サスカッチは見飽きたし……あっ、そうだ!
お姉ちゃんの嫌いなファミリアーとか!!もし出たら、いや!!とか言って、きっとお姉ちゃんびっくりするね!」

すると、その思いに答えたように再び紫色の石が急激に輝きだし、
ファミリアーがぬぅっとその姿を現したのです。

「ええっ!?ほ、本当に出てきちゃったよ!うわっ!どうしよう!!」

石から飛び出たファミリアーはバッサバッサと飛び立ち、
自宅の裏庭の方へと物凄い勢いで飛んで行きました。

「えっ!?何処行くの?待ってよ!」

シィルティーナは急いでファミリアーを追いかけました。
裏庭の方へと駆け足をしていると、キャー!!という女性の悲鳴が聞こえてきました。

「お、お姉ちゃん!?」

裏庭にたどり着きましたが、時既に遅く姉はファミリアーに襲われ、
庭の花壇へバタリと倒れ込んでいました。

「ああ……」

姉の悲鳴を聞きつけた冒険者たちが駆けつけ、姉に襲い掛かったファミリアーを
一瞬にして倒してくれました。

「おい!怪我はないか?何故こんなところにファミリアーが……
そこの君、大丈夫か?聞こえているか?」

「ああ……お姉ちゃん……そんな……だって……」

目の前の惨劇を理解できずパニックに陥ってしまったシィルティーナは、
冒険者たちの声を聞き取ることができませんでした。
ただ一言シィルティーナは

「この……この玉が……お姉ちゃんを……私は……」

シィルティーナは小さな奮えた両手で、
闇が渦巻く石を冒険者に見せました。
すると、紫色の石は更に鈍い光を増し、
石の奥底からうごめく闇がズズズッと、
シィルティーナたちの顔へと近づいてきました。

そして……

石からぬぅっと生まれたおびただしい数の命は、キィィという奇声と共に牙を剥き、
その姿はまるでシィルティーナをあざ笑っているように見えました。
果たしてこれから起きる恐ろしい運命を、回避できる手段はあるのでしょうか?
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by mill_wayn | 2005-12-07 10:33 | ラグナロク
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